感慨

先日夜、殺し損ねた蜂をうっかり摑んで、右手薬指を刺された。
蜂に刺されたのは生まれて初めてで、激しく痛かった。
アレルギー持ちではないものの、この痛みが続くのは勘弁と思い、車で10分の距離の病院に電話したら、診てもらえることになった。
自分で運転は辛いので、次男に頼んで、私の車で連れて行ってもらった。
思えば、この車で数えきれないほど、子供達の用事をこなした。
その車を、子供が私の為に運転する日がやって来るとは、何だか感慨深かった。
本当に不吉なんだけど、不意に、今この瞬間に事故にあったとしたら、私と車は死んでもいいので、どうか子供は無傷でありますようにと、心から願ってしまった。
先日亡くなった叔父が、生前、親を泣かせるようなことしたから、癌でこんな辛い目に合うのかなと姉である伯母に、ふと洩らしたので、親は子供にバチは当てんよと言ってあげたという話が、一層心に沁みた。
で、蜂に刺されたのは、痛み止めを貰い帰って来て、翌日は痛みも無く、無事仕事に行けた。
毒虫に、迂闊に素手で触ってはいかんと、再認識した夜だった。