3ヶ月前に家出したきららが見つかった。
それも私の職場付近で。それも今日は休みで、用事があってやって来たのだった。
家から1キロくらい離れているかなあ。
拾ったのもこの辺だったけど。なんか記憶でもあったのか?
ここへは明日から来ないし、まさにぎりぎりで見つけた。
裏の藪に逃げ込んだので、屈みこんで、大声で「きらら〜きらら〜」とか「今までどこにいたの〜?」とか、叫んでるのに、びびって近寄ってこない。
5年も一緒に暮らしていたのに、忘れたのかよ〜と情けなくなった。
やっと捕まえたけど、とにかく興奮していて暴れるので、車は止めて歩いて連れて帰ることにした。
同僚に頼んで、車の中からカバンを出してもらって、エンジンを切ってもらった。(慌ててたので、エンジン掛けたままだった)
その道中の大変なことと言ったら!
とにかく逃げようともがきまくって、腕は引っかくわ、指に噛み付くわ、挙句に顔面をばりっ!と引っかかれ、流血。
それでも離さず、顔面からまるで試合後のプロレスラーのようにぽたぽた血を流しながら歩いた。
すっごい怖い光景だったに違いない。
泣きたくなるような気持ちと、あまりに変な状況に笑いたくなる気持ちが入り混じって、複雑だった。
どうにか帰ってきて、餌と水と与えて、がつがつ餌を食べたらようやく思い出したらしい(笑)
3ヶ月の野良猫生活は過酷だったらしく、あんなにデブ猫だったのが、骨と皮になってしまっていた。
それにしても、どこでどうやっていたんだろう。
やっと今、落ち着いたらしく、押入れの中に潜り込んで寝てる。
あんなに悲しくて、愛しくて、やっと諦めたけど、帰ってきたら、ずーっとこうやって暮らしてきたかのようにすっと馴染んでしまう。猫って不思議だなあ。
願わくば、このままどこにも行かないで。私の側にいて。

家出する前のデブ猫の頃の画像。